ドラッグストアなどの市販品でよく見かける「導入化粧水」。 これを「イオン導入に使えるの?」とか、「イオン導入前のプレケアに使っていいのかな?」と思う方も少なくないようです。
残念ながら、イオン導入の際に「導入化粧水」を使うのはどちらの場合もNG。
「導入化粧水」と「イオン導入化粧水」は似ているようで、効果も成分もまったく違うものだからです。
この記事では2つ化粧水の違いと、イオン導入化粧水に必要な条件をお伝えします。
「導入化粧水」は、化粧水や美容液などの美容成分の浸透を良くするための化粧水です。
洗顔で残った汚れを落としたり、肌を柔らかくしたり、溜まった角質をケアしたりして、その後につける化粧品の成分が肌の角質層に馴染みやすいように、肌を整える効果があります。
導入化粧水が「プレ化粧水」や「ブースター化粧水」とも呼ばれるのは、このような役割があり、スキンケアの1番はじめに使う化粧水だからです。
導入化粧水のなかにはサラサラとしたテクスチャータイプのほかに、「導入美容液」とネーミングされている粘度のあるタイプやオイルタイプなどがありますが、すべて使用目的は同じです。
導入化粧水には、肌を整えるための成分が配合されています。
導入化粧水には肌に訴求する美容成分は、ほとんど含まれていません。そのため、導入化粧水だけでは使うことはできないアイテムです。
「イオン導入化粧水」は、「導入化粧水」とは正反対の性質の化粧水です。イオン導入できる美容成分がメインで配合されています。
イオン導入できる美容成分 |
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ビタミンC誘導体、アミノ酸、プラセンタエキス、トラネキサム酸など |
イオン導入に必要な成分以外の整肌成分や品質保持成分は、最小限しか配合されていません。その理由はイオン導入の妨げになったり、イオン導入で肌に浸透して肌の刺激になったりするのを防ぐためです。
「導入化粧水」は「イオン導入化粧水」とは全く違う目的の化粧水なので、イオン導入に使うことはできません。
「イオン導入をする前に拭き取り用として使えば、浸透がもっと高まるのでは?」と考えてしまいますが、導入化粧水に配合されている整肌成分や品質保持成分がイオン導入の妨げになる可能性があるのでこれもNGです。
もし導入化粧水をスキンケアに取り入れるとしたら“イオン導入の後”ですが、導入化粧水は拭き取るタイプが多くコットンの摩擦が肌の刺激になってしまうので、頻繁な使用は避けるのがおすすめです。
「導入化粧水」の役割は“整肌”です。イオン導入できる美容成分は配合されておらず、「イオン導入化粧水」とはまったく別のものなので、混同しないように気をつけましょう。
イオン導入の前に使うのもNGで、普段使いするとしても肌への刺激を考慮してほどほどにしておきましょう。