vol.8
春の「ゆらぎ肌」改善方法
〜肌の炎症を緩和する“グリチルリチン酸”〜
待ちにまった春がやってきました。
肌の乾燥とやっとサヨナラ!・・・のはずだったのに、いまひとつ調子が芳しくないのが春先の肌です。「いつもと同じ化粧品を使っているのに、春になったら肌に赤い湿疹ができた」「吹き出物が増えた」「痒みがでるようになった」このような悩みを感じることも少なくないからです。
その原因は、この時期に特有の肌の状態である「ゆらぎ肌」にあります。
春先の肌
春先の肌は、気温の上昇とともに皮脂の分泌が活発になるものの、冬から続く空気の乾燥や強くなり始めた紫外線、ホコリっぽい春風、飛び散る花粉、大陸からの黄砂などの影響で、アンバランスになりやすい状態です。このように、皮膚が本質的に持っている「バリア機能」が乱れ、肌が敏感になって過剰に反応したり、吹き出物が出ることもあります。
このような不安定な肌の状態は「ゆらぎ肌」とも言われ、近年では男女や年齢を問わず多くの人に見られるようになりました。生活環境の近代化や欧米化の影響もありますが、日本の社会では、春は進学や就職、転勤やそれに伴う転居など、身辺も大きく変化する時期でもあり、それに伴った精神面の負担やストレスなども、「ゆらぎ肌」の状態に影響を与えている場合もあります。
肌が敏感になっている時のスキンケア
「ゆらぎ肌」で肌が赤くなったり、痒くなったり、化粧品がしみるような状態になってしまった場合は、本来は肌の状態が安定するまでは化粧品の使用を避けるのがベストです。
けれども、仕事をもつ現代人の生活では化粧品の使用を全く避けることは困難ですし、何もつけないでいると肌の水分がどんどん失われてさらに肌が荒れることもあるので、スキンケアでは保湿だけをしっかりと行いましょう。
化粧水などの水分の多いものは、肌にしみやすいので、油分の多い乳液かクリームだけをつけます。この場合も、あれこれ沢山の成分が入っているものよりも、保湿を目的としたシンプルなものを使うことが好ましいと言えましょう。
グリチルリチン酸
炎症を防ぐ肌荒れ改善成分として「グリチルリチン酸」がよく知られています。この成分はマメ科の薬用植物である甘草から抽出精製されたもので、抗炎症、抗アレルギー作用があり、急性や慢性の皮膚炎に高い効果を発揮します。様々な皮膚の炎症性疾患の治療にも用いられていて、連続使用しても副作用がないので、化粧品にも幅広く配合されています。
春の「ゆらぎ肌」の時や、肌が敏感になりやすい方は、乳液やクリームを購入する際には「グリチルリチン酸」が配合されたものを選んでみてください。
「グリチルリチン酸」配合アイテム