イオン導入セミナー10マイナスイオンとイオン導入の違い
「マイナスイオン」と「イオン導入」は似たような言葉ですが、この2つは全く異なったものを表す言葉です。
時折、「イオン導入」の電流のマイナス(−)が示すものを「マイナスイオン」と勘違いされている方もいらっしゃいますが、同じイオンという言葉を使っていても「マイナスイオン」は、「イオン導入」の原理とは全く別のものです。
イオン導入は電気を浸透させるしくみ
すでに、前章「イオン導入の効果と仕組み」でご説明しましたように、イオン導入は、美容に有効な“電解質(水に溶けると電気を通す物質)”を電気の力で肌に浸透させる方法です。
このように、「マイナスの電気を帯びている物質を電気の力(極性)により浸透させる仕組み」のことを一般に「イオン導入」と呼んでいます。
マイナスイオンとは?
それでは、マイナスイオンとは何を指すのでしょうか?
広義には“マイナス(負)の電気を帯びた大気に存在する物質”であるとされています。「滝の近くはマイナスイオンが多い」と言われるのは、どちらの電気も帯びていない水分子が、水同士や岩などに衝突することで分子構造が壊れてマイナスやプラスの電気を帯びやすくなるためです。
しかし、そこで受ける爽快感やリラックス感等を、マイナスイオンが存在することで「健康になる」「空気がきれいになる」といったような誤った認識や、その感覚を利用してあたかも様々な良い効果があるとして、具体的な範囲やメカニズムなど理論化なしに効果を主張するメーカーが存在しており、消費者の混乱を招いていることもあります。
(※すべてのメーカーが不正確で効果の無い商品を出しているとするものではありません。)
なお、マイナスイオンという学術用語はなく、正しくは「負イオン」「陰イオン」のことを指して一般的に「マイナスイオン」という言葉が使われています。
医療現場でも使われているイオン導入
このようなことから、イオン導入は、「マイナスイオンを発生させて何か効果を上げる仕組み」ではなく、マイナスの電気を帯びている物質を、「電気の力(極性)により浸透させる仕組み」 だということが、お分かりいただけたでしょうか?
イオン導入は、アトピー性の色素沈着の治療やイオン導入による虫歯予防(フッ素導入)、注射器の届かない場所への消毒等、病院でも治療機器として利用されています。学術論文でもその効果が発表され、エビデンスが明らかにされているものです。 安心してご利用いただくことができます。