肌セミナー8エイジングケアのポイント
スキンケアの目的とはなんでしょうか?本来、スキンケアは「肌を清潔で健やかに保つ」という目的のために行うものですが、私たちが、使い勝手のよい化粧品やもっと高価な化粧品を求めて、様々な化粧品を試してみたくなるのはなぜでしょう?
ニキビの改善、シミの改善、シワの防止、乾燥緩和など、人によって様々な目的がありますが、ある一定の年齢を過ぎたあたりから一番多い目的が「エイジングケア」のためではないでしょうか?
ここでは、エイジングケアのポイントについてお話します。
肌老化に3つのキーワード
肌(皮膚)の衰えは、誰にも抗えないどんな人にも必ず訪れる現象です。けれどもそのスピートを遅くし、レベル(度合)を低くして目立たせないようにすることが、現代では可能になってきました。また、生活環境や本人の意識の違いによって、その結果も大きく異なります。例えば同じ老齢の女性であっても、紫外線の強い南国に居住し、毎日屋外で農業に従事するなどしていた人の肌と、都会で家事に従事して過ごして来た主婦とでは、全くと言ってよいほど異なる老齢肌となっていることが、判明しています。なぜでしょうか? 肌老化(エイジング)には、3つのキーワード「紫外線」「酸化」「乾燥」が関係しています。
「紫外線」
紫外線の影響については、スキンケアについて意識の高い方は既によくご存じのことですが、長時間紫外線にさらされるとシミやソバカスなどの色素沈着を助長し、皮膚細胞を傷つけ、老化を促す原因となります。「酸化」
酸化とは、単純にいうと酵素によって細胞がダメージを受けている状態です。この酸化の原因となる物質が活性酸素と言われるものです。 活性酸素は、呼吸により取り入れる酸素の約2%が活性酸素にかわることで発生するほか、紫外線や放射線、排気ガスをはじめとする汚染物質、タバコ、ストレス、肥満、さらにはOA機器から発せられる電磁波までもが、活性酸素の発生原因になります。このように様々な原因で活性酸素が増えすぎると、細胞の酸化が進み、老化が加速します。「乾燥」
肌が乾燥すると、皮膚は硬くなり弾力を失い、小ジワができるようになります。弾力を失った肌は、ほうれい線や毛穴の開きが目立ち、小ジワは放置するとやがて深いシワとなります。肌老化防止のために
肌老化のポイントとなる3つのダメージを防ぐために、どのようなスキンケアや生活環境の改善が必要でしょうか?
●紫外線対策は一年を通して
紫外線については、予防することが一番です。春・夏の紫外線が強い時期だけではなく、一年中降り注いでいる紫外線をできるだけ浴びない工夫をすることが重要です。現在では、いろいろな種類の紫外線防止用の化粧品が販売されていますし、他にも帽子や日傘、サングラス、手袋などのグッズを上手く利用して紫外線を防ぐことが可能です。窓ガラスも通過するといわれているUVA波には、室内に居ても気を配る必要があります。
また、ビタミンCを摂取することはシミ予防に効果があるというデータもあるので、紫外線に対する抵抗力をつけるのに役立ちます。
●抗酸化を積極的に
活性酸素から肌を守るためには、抗酸化作用のあるものを積極的に取り入れましょう。化粧品の成分では、ビタミンC、ビタミンE、アスタキサンチン、コエンザイムQ10をはじめとして様々なものがあります。また食品から摂取することもでき、抗酸化作用のある代表的なものにポリフェノールがあります。お茶の渋み成分カテキン、大豆に含まれるイソフラボン、紫の色素アントシアンなど馴染みのあるこれらの成分は、すべてポリフェノールの仲間です。
●保湿とは水分を与えることではありません!
乾燥する肌には、保湿成分を与えることが必要です。水分そのものを与えるのではなく、“肌の水分を保つ”ことが保湿ですから、保湿するための成分を補って自ら保湿できる肌に戻してあげるケアを行いましょう。保湿成分は、セラミドやヒアルロン酸などが代表的ですが、他にもアミノ酸はイオン導入することも可能で肌の奥まで届けることができるので、表皮だけでなく肌の土台から改善することも期待できます。
⇒アミノ酸について
老化する肌を元気づける
ダメージを防止するケアのほかにも、すでに衰えてしまっている肌細胞の働きを助けて元気にすることで、皮膚の老化を遅らせるケアもあります。
◆細胞賦活(さいぼうふかつ)
「賦活」とは、活力を与え機能を活発にすることです。細胞賦活作用のある成分を積極的に取り入れることで細胞の働きを助け、肌のターンオーバーを改善して皮膚の状態を回復させることの、エイジングケアのひとつの方法です。
細胞賦活作用のある成分は、ビタミンCやE、アミノ酸、ビオチンなどがあります。