肌セミナー4肌と化粧品の関係
肌質で大別できたとしても、人の肌は本来千差万別です。
また季節や環境などによっても、肌質は変化します。
自分の肌質やその時の状態をよく見極め、最適なスキンケアをすることは、美肌を保つうえでとても重要なことです。
敏感肌は肌質?
敏感肌という言葉は近年頻繁に使用されていますが、この「敏感肌」は、4つの肌質のタイプとは異なり、4つの肌質のいずれかのタイプで「刺激に弱い肌」または「刺激で弱くなっている状態の肌」を表しています。
「刺激に弱い肌」である敏感肌とは、化粧品などにかぶれやすい、かゆみや痛みなどを感じることがあるといった、過敏性の肌でアレルギーの一種と言えます。「刺激で弱くなっている状態の肌」は、季節や環境、体調などによって一時的に過敏になり、化粧品が合わなくなり、カブレなどの症状を起こした一過性のものです。いずれも、敏感肌にはアレルギーなどの因子があり、それが化粧品や環境などの何らかの影響によって普通ではない症状をひきおこします。
敏感肌は、水分量が不足し皮脂による保護機能が不十分で、外部からの刺激に弱くなっているため、皮膚の乾燥を防ぎバリア機能を改善することが必要です。スキンケアのポイントは、できるだけ刺激を与えないように行うこと、化粧品の使用では成分を選別する、分量などを段階的に使用していくことなどが大切です。
ある日突然化粧品が肌に合わなくなったら?
いつも使っている化粧品なのに、突然発疹ができた、ピリピリするようになった、 かゆくなった、などの症状が起こることがあります。それは肌に優しい化粧品でも、低刺激の化粧品であっても起こりえる現象です。 原因は大きくわけて2つあります。
原因その1
「長年使うことで、微量に含まれていた成分に過敏に反応するようになってしまった、いわゆるアレルギーの症状」
これは、症状としていままで現れなかったけれど、使用していた化粧品に配合されていたある成分が、もともと肌に合わなかったということが言えます。
アレルギーが治ることはほぼありませんので、対処方法としては化粧品を早めに変える必要があります。
原因その2
「体調不良で肌のバリア機能が弱っているため、過敏に反応してしまった」
この場合は合わなくなった化粧品が一つだけではなく、使っていた複数の化粧品が合わなくなったと感じることが多くあります。
肌のバリア機能が弱くなる時は、季節の変わり目や、環境の変化、体力が衰えている時やストレスを抱えている時など様々です。
肌のバリア機能が弱っているときは、できる限り刺激を与えないことが大切ですから、ここで肌に元気を与えようと色々な成分を与えることはかえって逆効果です。最悪の場合、その成分にアレルギー反応を起こすようになってしまいます。
対処方法としては、バリア機能を元に戻すためにシンプルな化粧品をつかい、しっかり保湿をすることが大切です。肌が状態が回復したら、再び好きな化粧品を使うことができるようになります。
肌のなまけグセ
「若い頃から保湿力の高いクリームを使うと保湿機能が失われてしまう」という話を聞いたことはありませんか?つまり、肌を甘やかすと、肌本来が持つ機能を失ってしまうということです。
確かに、必要ないのに甘やかすことは良くないかもしれません。こんなに保湿されているなら働かなくてもいいと肌が誤って認識してしまう可能性があるからです。
けれど本当に保湿が必要なのに、甘やかさないために保湿をしないのは、風邪をひいている時に一切栄養をとらないようなものです。肌も、肌が必要としているものを欲している場合は、それを補給してまずは健康な状態に戻すことが大切です。
肌は必要としているもののサインをわかりやすく表しています。例えば、保湿が足りない時は肌が粉をふいたり突っ張ったりします。そのような場合には、保湿成分をしっかりと与えて改善させる必要があります。ただし、化粧品による発疹やかゆみなどのトラブルがあるときは、できるだけシンプルなケアを心がけてください。
それでは、例えばイオン導入は肌にとって甘やかすことになるのでしょうか。
イオン導入は成分を効率よく運ぶ手段であり、あとは肌の機能が頑張ってくれるというスキンケアですので、肌が機能を失ってしまう心配はなさそうです。
イオン導入されるビタミンCは身体に必要不可欠な成分で、体内で作り出すことができないので、イオン導入で取り入れることは甘やかすことにはなりません。 また、アミノ酸は体内で作られるものですが、アミノ酸そのものが保湿をしているのではなく、天然の保湿因子の原料となっているので、 肌自らが正常に働く助けになっています。