肌セミナー7シミのお手入れ
ある時ふと、「あれ?こんなところに・・・」というように、肌に褐色の影がうっすらと出来ているのに気づくことがあります。
これが、厄介なシミの現れです。
ここでは、30代以上の方の大半が持つ“シミ”についてお話しします。
シミの種類と原因
シミの正体はいったいどのようなものなのでしょうか? 一般的に、肌にできた褐色の影のようなもの全般を指して「シミ」と表現することが多いですが、シミにも様々な種類があり、その発生原因も異なります。ご自分のシミはどのタイプでしょうか?
◆[老人性色素斑](ろうじんせいしきそはん)
シミの中で、最も多いのがこの[老人性色素斑]に当たり、主に紫外線の影響によって出来るものです。薄い茶褐色で円状の影が、次第に濃くなっていきます。
◆[雀卵斑](じゃくらんはん)
いわゆる、ソバカスのことです。遺伝的な要因で発生し、幼児期から成長するとともに増えていきます。紫外線の影響で変化し、秋冬は薄く、春夏は目立つようになります。
◆[炎症によりできるシミ]
化粧品、薬剤、植物による炎症や、ニキビ・傷・火傷跡などに色素沈着を起こして出来たシミです。また、外的な刺激(ブラシやナイロンタオルでの洗浄やマッサージで強く擦りすぎるなど)が長期間与えられ続けると同様の色素沈着が起こり、これもシミとなります。
◆[肝斑](かんぱん)
頬骨のあたりに左右対称にできることが多い、ぼんやりとしたシミです。30代後半から現れ始め、40代前半くらいで顕著になります。女性ホルモンの異常が原因の場合が多く、紫外線で悪化します。
シミの色の濃さ
シミの色は、メラニン色素の量や存在する位置(浅いか?深いか?)によって異なります。淡い褐色の場合は、皮膚の比較的浅い部分にあり、メラニンの量も少ないので、肌のターンオーバーによって色を薄くすることが可能ですが、紫や青みがかっているシミは、肌の深い部分のメラニンが原因なので、消すことは容易ではありません。
シミのお手入れ方法
シミをなくすための、即効性のある特効薬は現在も未だありません。けれども、日頃のお手入れによって、さらにシミが増えたり濃くなったりすることを防いだり、薬の投与やレーザー照射、有効な化粧品によってシミを薄くし、やがては消し去ることは期待できます。
美白ケア
シミの種類によりますが、美白化粧品によるお手入れで、色を薄くすることが可能です。様々な美白成分がありますが、主に次の2つの作用が効果をもたらします。新陳代謝を高める
角質細胞をどんどんターンオーバーさせて色素の沈着を防ぎ、シミにさせないようにします。皮膚の表面付近にある“メラニン色素”の排泄を促す、ピーリングや適切なマッサージなどが効果的です。また、良質なたんぱく質を摂取することも必要です。紫外線を防止する
メラニン色素生成の原因となる紫外線をなるべく浴びないようにすることは、基本的なシミ対策です。紫外線防止効果のあるメイクアップ化粧品を年間通して使用し、帽子や日傘、サングラスなどを利用して、意識的に紫外線を浴びないように行動をとることが重要です。このように、日頃からシミを作らせないように意識してお手入れを行っておけば、メラニン色素の過剰な生成を抑え、沈着している色素は正常な新陳代謝によってアカとなって剥がれ落ちるので、シミは次第に薄くなり、やがて消えることが期待できます。けれども、このようなスキンケアは短期集中ではなく、毎日継続しながら気長に続けることが必要です。