成分セミナー2【ビタミンC】ビタミンCのはたらき

ビタミンCといえば美白、といっていいほどその効果が広く知られているビタミンCですが、肌への効果はそれだけではありません。
美しい素肌を生み出すサポートをしてくれるビタミンCの働きを、詳しく見てみましょう。

ビタミンCの美白作用

美白は、ビタミンCの最も代表的な美肌効果として知られています。これは、ビタミンCのもつメラニン色素の還元作用とメラニン生成抑制作用とによるものです。肌は紫外線を浴びると、それを吸収する働きをもつ「メラニン色素」を作って、体を守ろうとします。ところが必要以上にメラニンを作り続けると、それがシミや黒ずみの原因となります。これが日焼けのメカニズムです。

ビタミンCは、このメラニンを還元する働きをもち、できてしまったシミを薄くしてくれます。また、メラニンが作られるメラノサイトに働きかけてメラニンの過剰な産生を抑えてくれるので、新たなシミを防ぐ効果も期待できます。このように、できてしまったシミに対する美白と、予防的な役割も併せ持つのがビタミンCです。

一方で、シミは今までに浴びた紫外線の蓄積が現れるものです。 そのため、シミ対策・予防としてのビタミンCの使用は、日差しを浴びてしまった後だけや、シミのある部分にだけ使用するのではなく、一年間を通して顔全体に使用することが重要です。

美白イメージ

ビタミンCの還元作用

紫外線の刺激やストレスなどによって、肌に過剰な活性酸素が生まれると、細胞膜を破壊し、メラノサイトを刺激してメラニンの過剰産生を招きます。また真皮層のコラーゲンを分解して、肌が水分を失い、弾力が衰えてシワとなって表れます。

このように、肌老化を招く過剰な活性酸素を取り込み、消去してくれる「還元作用」を持つのがビタミンCです。還元とは、酸化した物質から酸素を取り除くことです。 ビタミンCはその強い「還元作用」で、肌の老化を進めようとする活性酸素を取り込み、消し去ってくれます。

ビタミンCは酸素と結びつこうとする作用が強いため、結果的に酸化物から酸素を取り去る「還元作用」も強いのです。 「還元作用」は、肌においてはアンチエイジング作用ということが言えます。

ビタミンCのコラーゲン産生促進

コラーゲンは、肌の奥でその弾力を支えるスプリングのようなもので、加齢によってこれが衰えると、皮膚を支えきれなくなり、シワやタルミの原因となります。

しかしながらコラーゲンを増やすためには、コラーゲンを直接食べたり飲んだりしても、そのまま肌に定着することはありません。なぜなら消化されると様々な組織に作り変えられるからです。また、コラーゲンは化粧品に配合されていても分子が大きいため肌の奥までは浸透しません。そこで、コラーゲンを増やす成分を取り入れることが必要です。

美白のイメージが強いビタミンCですが、“コラーゲンを増やす”という働きも効果が非常に高いとされ、肌のハリや弾力に関連して、見た目の若々しさに影響を与えています。

ビタミンCの皮脂抑制効果

ビタミンCは、にきびや毛穴の開きにも有効であることが確認されています。それはビタミンCには、皮脂の分泌を抑える作用があるからです。

私たちの皮膚にある毛穴は、毛根が発生する場所であるとともに、肌の表面を覆う天然のクリーム「皮脂」の排出口でもあります。

皮脂は肌にとって必要なものですが、過剰に分泌されてしまうと、毛穴につまったり、皮膚の常在菌であるアクネ菌が毛穴で繁殖してニキビができてしまいます。ビタミンCは毛穴から過剰に分泌される皮脂の量を正常に整えます。

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