肌セミナー9洗顔を見直そう!
化粧品の種別では、メイクを落とすことを「クレンジング」、それ以外の顔の汚れを洗うことを「洗顔」と表現することが一般的になっています。
毎日、朝晩必ず行う洗顔では、顔についた皮脂や汚れクリームの油分など、肌の表面についたものをすべて取り去ることが目的です。肌をクリアな状態にすることで、肌荒れを防ぎ、化粧品を効率よく機能させます。
スキンケアにおいて重要なステップの洗顔ですが、時にはトラブルの原因となることもあります。
肌の状態が芳しくない時などは、正しい洗顔はできているか、一度洗顔方法を見直してみましょう。今回はこの「洗顔」に的を絞りお話しします。
洗顔のポイント1. 洗顔料選び
洗顔料にも様々な種類があります。なかでも洗浄成分をクリームやリキッドに水を加えて泡立てる洗顔フォームと呼ばれるものは種類も多く、それがすでに泡状になっている商品もあります。ほかに粉を泡立てるものや、ジェルを泡立てるものもあり、シンプルな固形石けんも根強い人気があります。
近年は、「肌にうるおいを残す」ということを目的に油分を配合した洗顔料も多くあります。けれども肌表面に油分を残したままにしておくと、それが酸化して過酸化脂質に変わり、これが“老化の原因”となる活性酸素を生み出します。また肌に残った油分は、その後のイオン導入や化粧品成分の浸透を、妨げることにもなります。
洗顔の目的は、「肌表面の汚れを落とす」ことですから、これをしっかりと行える洗顔料でなければなりません。様々な種類のなかで、一番しっかりと汚れを落としてくれるのが固形石けんです。「固形石けんで洗うとつっぱる」というイメージもありますが、洗顔用石けんであればそのようなことはなく、オイリー肌の人は、通常の浴用石けんでもよいくらいです。
洗顔でしっかりと汚れを落とせているかどうかの目安は、洗いあがりの肌が指でキュッキュッと感じる感触が適正です。
洗顔のポイント2. 泡をしっかり立てるには?
洗顔料は、泡を立てて使うものです。それでは、理想的な泡を作るコツとは?
泡立てネットを使う場合も、手のひらで泡立てる場合でも、泡を立てるために重要なことは、手が清潔であるということです。
手や泡立てネットに油分などが付着していると、どんなに洗顔料を擦ってもなかなか泡立ちません。泡立てる前に、まず手やネットをぬるま湯で洗い流したり石けんで洗ったりしてから、泡立ててみてください。
また、水分も十分に加えなければなりません。水分が少ないと、洗浄成分が濃いままの泡となり、肌への刺激が強いためです。そして、空気を含ませることも意識します。このようにすると、驚くほど沢山のキメの細かい泡を立てることができます。
洗顔のポイント3. 肌をこすらないこと
洗顔とは泡で汚れを落とすのであって、擦って汚れを取るのではありません。 泡を肌にのせたら、肌と手のひらの間で泡をバウンドさせるようにして汚れとなじませて、決して皮膚を擦らないようにしてください。また、長い時間泡を肌の上にのせておくことも刺激となりよくありませんので、手早く行います。
洗顔のポイント4. すすぎは十分に
すすぎは、人肌程度のぬるま湯で、すすぎ残しがないように十分に洗い流します。ここでも、決して肌を擦らないようにします。
また、すすぎ残しがないように、といっても時間をかけすぎてもいけません。手早く、けれども完璧に洗い流せるように、たっぷりとした水量で効率よく行います。額の生え際や、小鼻の脇、顎などは、洗い残しやすい部分なので指先で確認しながら行いましょう。
仕上げは、柔らかいタオルで水分を抑えます。水分を拭き取るというよりも、水分をタオルへ移し取るようなイメージで、優しく行いましょう。