化粧品セミナー9UVケア化粧品(紫外線防御指数SPFとPA)
年間を通して欠かせないスキンケアアイテムのUVケア化粧品には、必ず「SPF〇〇、PA××」といった表示がされています。
商品を選ぶ際に気になるこの表示は、何を表しているのでしょうか?
また、どのような表示の商品を選んだらいいのでしょうか。
紫外線防御指数 ~SPFとPA~
UVケア化粧品の効果を表す指標は、紫外線防御指数であるSPFとPAで表示されています。これらの表示は、それぞれUVBとUVAの紫外線防止効果で、どちらもUVケア化粧品を全く塗らない場合との比較をした耐久効果を表しています。
<SPF>Sun Protection Factor (数値:1~50) |
---|
UVBの防止効果を表しています。日焼け止めを塗るとサンバーン(日焼けで肌を赤くする)を起こすまでの時間をどのくらい遅らせることができるかを測定した数値です。 |
<PA>Protection grade of UVA (表示:+~++++) |
---|
老化の原因となるUVAの防止効果の程度を表しています。日焼け止めを塗るとサンタン(皮膚の黒化)を、どの程度遅らせることができるかを測定した数値です |
生活シーンと紫外線防御指~選び方の目安
それでは、実際の生活シーンに対応した紫外線防御指数はどのようなものが適切かを見てみましょう。
- 日常生活(散歩、買い物、通勤など)
⇒ SPF10~20/PA+~PA++ - 屋外での活動 (レジャー、軽いスポーツなど)
⇒ SPF20~30/PA++~+++ - 炎天下での活動(海や山でのレジャー、スポーツなど)
⇒ SPF40~50/PA+++以上 - 非常に紫外線の強い場所での活動や特異な体質の場合(海外、紫外線過敏な人など)
⇒ SPF50 PA++++
炎天下のレジャーやスポーツなどのシーンでは、出来るだけ高い数値のものが好ましいですが、日常生活の紫外線対策では数値ばかり高いものを使う必要はありません。 特にSPF値に関しては、20以上になると数値が上がっても防御の効果は殆ど変化がないからです。 また、同じ生活シーンであっても紫外線に対する反応には個人差があります。季節、天気、環境(場所)、時間帯などを考慮したうえで、最適なものを選ぶことが大切です。
実際の効果は指数の3割程度?
UVケア化粧品を塗ってしまえば、完全に紫外線を防御することができるのでしょうか。
紫外線防御指数ばかりを過信した、UVケア化粧品の使い方は禁物です。汗をかいて流れたり、手やハンカチで触るなどして時間の経過とともにとれてしまうのが実状です。
このように、紫外線防御指数はあくまでも商品を選ぶ際の目安のひとつにして、実際の効果はその3分の1程度だと考え、2時間おきくらいにこまめに塗り直すことが紫外線を防御する最良の方法なのです。