肌セミナー11ピーリングで美肌を手に入れる
ピーリングという言葉は、ピール(皮)という単語が使われていることから、刺激のつよいスキンケアで肌によくないというイメージがあるようです。
実は、物理的に皮(皮膚)をはがすことはなく、美容クリニックなどでも積極的に取り入れられているスキンケアのひとつです。
実際に、ピーリングとはどのようなスキンケアで、肌にどのような効果をもたらすのでしょうか?詳しく見てみましょう。
ターンオーバーを高めるピーリング
肌のターンオーバーについては、「お肌セミナー10. 肌のターンオーバー」で詳しくお話しました。
年齢とともに遅くなるこのターンオーバーを助けてくれるのが、ピーリングです。
ピーリングは「皮をはぐ」のではなく、古くなった「角質細胞」を化粧品を使って取り去るスキンケアです。具体的には、ピーリング剤が配合された洗顔料やパックを肌に塗布して、古くなった角質を溶かしたり、分解して取り除き、新しい肌の再生を積極的に促す方法です。
ピーリングを施すと、これまで表面に溜まっていた古い角質細胞がはがれることにより、皮膚は早く新しい肌を作ろうとして細胞が活性化します。つまり、ターンオーバーが高まり、どんどん新しく細胞が作られてそれが肌の表面へ上がってくるので、若々しい細胞が表面化します。これが、ピーリングの効果です。
ピーリングによる肌の若返り
ピーリングによってターンオーバーが促されると、具体的に次のような症状が現れます。
- 新しい肌細胞が活発に作られ、コラーゲンの増殖により肌がふっくらする(シワやたるみ予防)
- 余分な角質を除去することで、メラニンの排泄を促し肌に透明感が出る(くすみ、シミの改善)
- 古い角質とともに毛穴のつまりなどが取れて、毛穴の開きが目立たなくなる
- 水分保持力に優れた新しい肌細胞が生まれ、キメの整った柔らかい肌になる(乾燥改善)
また、ピーリングで余分な角質を取り去ることで使用する化粧品の浸透が高まるため、スキンケアの効果がさらに高まるという相乗効果も期待できます。
ホームケアでのピーリング
ホームケア用の市販のピーリング剤は、皮膚科や美容クリニックで使用されているものより濃度も低いため、気軽に使うことができます。
ピーリング剤には様々な種類があります。ゴマージュやスクラブのように擦って角質を落とすものや、AHAなどの酸を使って溶かすもの、酵素を使ってタンパク質(角質細胞)を分解するものなどが代表的なものです。
ゴマージュやスクラブなどのタイプは摩擦で肌を傷つけることもあるので、洗顔料にピーリング剤が配合されているタイプや、パックタイプなどの擦らずに洗い流すタイプが肌への負担が少ないでしょう。
なお、配合されているピーリングの成分やその濃度による肌への刺激には、個人差があります。赤くなったり痒みが出たりしないか、体の一部(手の甲など)で一度試してから顔に使うようにしましょう。
また、使用頻度もその製品によって異なります。使用方法をよく読んで、その通りに使用することが、トラブルをなくし、効果を出すポイントです。いずれにしても、ピーリングは定期的に継続して使用することで、ターンオーバーを早め、美肌を保つのを助けてくれます。